Classici giapponesi con furigana
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Leggi 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.735 caratteri · 290 schermate
それを、なんと愚かなわたしの錯覚でございましたでしょう? きっと彼女がその蟇口を取ったものと思い込み、まるで拷問にかけるようにして訊こうとしたのでございます。しかし、純情であくまでわたしを慕っていた彼女は、とうとうわたしを罪人にすることができずにみずから自分の身を殺していったのでございます。(千葉房枝の純情は、彼女が彼女の父親に書き残した手紙をお読みくださいませ)
そして、千葉房枝がわたしの名誉を気づかいながら書いた遺書によりますと、吉川訓導の蟇口はわたしが取ったことになっておりますが、前にも申し上げましたように、それは、わたしがポケットから手紙を取ったのを目撃した彼女の錯覚で、実はわたしでもなかったのでございます。その名誉はわたしが死をもって証明すると同時に、さらに的確に、吉川訓導の近々に挙げられる結婚が証明してくれることをわたしは信じております。と申しますのは、吉川訓導はわたしがそのポケットを探ることを知っていて、自分の蟇口がなくなったという穽を構えて、わたしをその無実の罪に陥れ、自分からわたしというものを有無を言わせずに引き裂こうとしたのでございました。