Classici giapponesi con furigana
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せんじりょこうかばん
戦時旅行鞄
海野 十三
Leggi 戦時旅行鞄 (せんじりょこうかばん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.792 caratteri · 22 schermate
「つまり、翼が破れているとか、プロペラの端が欠けているとか、座席の下に穴が明いとるとか、そういうボロ飛行機でよいのじゃ。兎に角、見たところ飛行機の型をして居り、申訳でいいから、エンジンもついて居り、プロペラの恰好をしたものがついて居ればいいのだ」
「そういう飛行機をどうなさいますので……」
「なあに、わしが乗って、自分で飛ばすのじゃ」
「そんな飛行機が飛ぶ道理がありませんですよ」
「わしが乗れば、必ず飛ぶんだ。詳しいことを説明している暇はないがね、兎に角、そういう飛行機を売ってくれるか売ってくれないか、一体どっちだい」
「売ってさし上げても差支えはないのでございますが、生憎そんなボロ飛行機は只今ストックになって居りませんので……」
「無いのかい。そ、それを早くいえばいいんだ。この忙しいのに、だらだらとくそにもならん話をしてわしを引きつけて置いて……ほう、早く行かにゃ、大先生と約束の時間に、○○へ入市できないぞ」
博士は腕に嵌めた大きな時計を見、例の大きな三つのトランクを軽々と担ぐと、大急ぎで飛行場を出ていった。
後を見送ったサービス係は、長大息と共に小首をかしげ、