Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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げさくざんまい

戯作三昧

芥川 竜之介

Leggi 戯作三昧 (げさくざんまい) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.807 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

というのは、その悪評を是認するために、勇気が、沮喪するという意味ではなく、それを否認するために、その後の創作的動機に、反動的なものが加わるという意味である。そうしてそういう不純な動機から出発する結果、しばしば畸形な芸術を創造する惧れがあるという意味である。時好に投ずることのみを目的としている作者は別として、少しでも気魄のある作者なら、この危険には存外おちいりやすい。だから馬琴は、この年まで自分の読本に対する悪評は、なるべく読まないように心がけて来た。が、そう思いながらもまた、一方には、その悪評を読んでみたいという誘惑がないでもない。今、この風呂で、この小銀杏の悪口を聞くようになったのも、半ばはその誘惑におちいったからである。

こう気のついた彼は、すぐに便々とまだ湯に浸っている自分の愚を責めた。そうして、癇高い小銀杏の声を聞き流しながら、柘榴口を外へ勢いよくまたいで出た。外には、湯気の間に窓の青空が見え、その青空には暖かく日を浴びた柿が見える。馬琴は水槽の前へ来て、心静かに上がり湯を使った。

「とにかく、馬琴は食わせ物でげす。日本の羅貫中もよく出来やした。