Classici giapponesi con furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Leggi 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.820 caratteri · 235 schermate
私はドストエフスキーだけはなんどでも読み返す。なんど読み返してもあきないのは、私の好きでたまらないスリルの魅力にみちみちているからだと、大胆にいいきってもさしつかえないほどに考えている。
「カラマゾフの兄弟」のはじめの方、たいていの人が面白くないというはじめの方、長老ゾシマの伝の中にさえ、とびきりのスリルがみちみちている。むろん恐怖のスリルばかりではない。地獄のスリルとともに天国のスリルがある。つまり、妙ないい方をすると、ドストエフスキーは「スリルの悪魔」であり、「スリルの神様」である。
ゾシマ伝の中から、私の最も愛するスリルを、たった一つだけ例示してみるならば、青年時代のゾシマが、痴情のことから決闘をする物語があるのだが、その場になって、彼は相手にだけ発砲させ、自分は発砲しないで決闘を終ってしまう。後年のゾシマ長老の聖なる思想が働いたのである。すると、彼はにわかに社交界の人気者になって、いろいろの人物が彼に近づいて来る。その中に五十歳ぐらいの地位も財産もある立派な紳士があった。彼は青年ゾシマを毎日のようにたずねて来る。そして、彼自身がかつて痴情の殺人を犯したことを告白し、そのことを世間に公表すると約束する。