Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くろかべ

文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁

泉 鏡花

Leggi 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁 (くろかべ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 72.070 caratteri · 143 schermate

Aozora Bunko

更めて仮に姉と、妹としようと思う。……

「私は目が覚めたように、いや、龍宮から東京駅へ浮いて出た気がしました。同時に、どやどや往来する人脚に乱れて二人は、もう並んではいません。私と軽い巴になって、立停りましたので。……何の秘密も、不思議もない。――これが約束をした当日の同伴なので。……実は昨夜、或場所で、余りの暑さだから、何処かいき抜きに、そんなに遠くない処へ一晩どまりで、と姉の方から話が出たので、可かろう、翌日にも、と酒の勢で云ったものの、用もたたまっていますし、さあ、どうしようか、と受けた杯を淀まして、――四五日経ってからの方が都合は可いのだがと、煮切らない。……姉さんは温和だから、ええええ御都合のいい時で結構。で、杯洗へ、それなり流れようとした処へ、(何の話?……)と、おくれて来た妹が、いきなり、(明日が可い、明日になさい、明日になさい、ああこう云ってると、またお流れになる。)そこで約束が極って、出掛ける事になったのです。――昨夜の今朝ですもの、その二人を、不思議に思うのが却って不思議なくらいで。いや自然の好は妙なものだ、すらりとした姉の方が、細長い信玄袋を提げて、肩幅の広い、背の低い方が、ポコンと四角張って、胴の膨れた鞄を持っている、と、ふとおかしく思うほど、幻は現実に、お伽の坊やは、芸妓づれのいやな