Classici giapponesi con furigana
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くろかべ
文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁
泉 鏡花
Leggi 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁 (くろかべ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 72.070 caratteri · 143 schermate
寧ろ虎の方が可い。礫を取って投げようとするのを二人に留められて……幾つも新しい墓がある――墓を見ながら下りたんです。
時に――(見たいわね。)妹なぞもそう言ったのですが、お由紀さんは、それ切姿を見せなかったのです。
大分話が前後になりました。
処で、真夜中に寝苦しい目の覚めた時です。が、娘分に対しても決して不足を言うんじゃあない。……蚊帳のこの古いのも、穴だらけなのも、一層お由紀さんの万事最惜さを思わせるのですけれども、それにしても凄まじい、――先刻も申した酷い継です。隣室には八畳間が二つ並んで、上下だだ広い家に、その晩はまた一組も客がないのです。この辺に限らず、何処でも地方は電燈が暗うございますから、顔の前に点いていても、畳の目がやっと見える、それも蚊帳の天井に光っておればまだしも、この燈に羽虫の集る事夥多しい。何しろ、三方取巻いた泥沼に群れたのが蒸込むのだから堪りません。微細い奴は蚊帳の目をこぼれて、むらむら降懸るものですから、当初一旦寝たのが、起上って、妹が働いて、線を手繰って、次の室へ電燈を持って行ったので、それなり一枚開けてあります。その襖越しにぼんやりと明が届く、蚊帳の裡の薄暗さをお察し下さい。