Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きられたさに

斬られたさに

夢野 久作

Leggi 斬られたさに (きられたさに) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.352 caratteri · 41 schermate

Aozora Bunko

「ほほう。それ程の評判じゃったかのう」

「間違えば間違うもので御座いまする……何でもその友川という若いお武家が、返り討に会うた会うた。無念無念と云うて息を引取りましたそうで、その亡骸の紋所から友川様の御次男という事が判明りました。それに連れて二人の助太刀も、同じ門下の兄弟子二人と知れましたが、それにしてもその返り討にした片相手は何人であろう。助太刀共に三人共、相当の剣客と見えたのを、羽織も脱がぬ雪駄穿のままあしろうて、やがて一刀の下に斬棄てたまま、悠々と立去る程の御仁のお名前が、江戸市中に聞こえておらぬ筈はないと申しましてな……」

「ハハハ。友川の兄御も、お役を退かれた久世殿もその名前を御存じではあったろうが、何にせい相手が霞が関の黒田藩となると事が容易でないからのう」

「御意の通りで御座います。……ところがここに又、左様な天下の御威光を恐れぬ無法者が現われました……と申しますのは、その御免状を盗みました掏摸の女親分で御座いまして、当時江戸お構いになっておりました旅役者上りの、外蟇お久美と申しまする者が、その評判に割込んで参いりましたそうで……」

「うむ。