Classici giapponesi con furigana
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きられたさに
斬られたさに
夢野 久作
Leggi 斬られたさに (きられたさに) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.352 caratteri · 41 schermate
いよいよ真相に近づいて来るのう」
「御意に御座いまする。そのお久美と申しまするは、まだ二十歳かそこらの美形と承りましたが、世にも珍らしい不敵者で、この評判を承りますると殊の外気の毒がりまして、お相手のお名前は妾が存じておりまする。キット仇を取って進ぜまするという手紙を添えて、大枚の金子を病身の兄御にことづけた……という事が又、もっぱらの大評判になりましたそうで……まことに早や、どこまで間違うて参りまするやら解からぬお話で御座いますが……」
「ハハハ。世間はそんな物かも知れんて……」
「しかし、いか程お江戸が広いと申しましても、それ程に酔狂な女づれが居りましょうとは、夢にも存じ寄りませなんだが……」
「ウムウム。その事じゃその事じゃ。何を隠そう拙者も江戸表に居る中にそのような評判を薄々耳に致しておるにはおったがのう。多分、そのような事を云い触らして名前を売りたがっておるのであろう。真逆……と思いながら打ち忘れておったところへ平馬殿の話を承ったものじゃから、実はビックリさせられてのう。あんまり芝居が過ぎおるで……」
「御意に御座いまする。もっともあの女も最初は、まだ評判の広がらぬ中に、御免状とお手形を使うて、関所を越えようという一心から、敵討に扮装ったもので御座いましょう。