Classici giapponesi con furigana
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『しんしんやくげんじものがたり』あとがき
『新新訳源氏物語』あとがき
与謝野 晶子
Leggi 『新新訳源氏物語』あとがき (『しんしんやくげんじものがたり』あとがき) di 与謝野 晶子 (よさのあきこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2350 caratteri · 5 schermate
最愛の夫人紫の上の死もそれである。女三の宮の物の紛れもそれである。後の主人公薫大将の出生のために朱雀院の御在院中の後宮のことが突然語り出され、帝の女三の宮内親王への御溺愛によって、薫の宮を用意した小説の構成の巧みさは前者に越えている。
よく原文を読めば文章の組立てが若菜から違っているのに心づくはずである。必ず「上達部、殿上人」であったものが、「諸大夫、殿上人、上達部」になっている。昔の写本、木版本でない現今の活字本で見る人は一目瞭然とわかるはずである。文章も悪い、歌も少くなった。しかも佳作はきわめて少数である。紫式部の書いた前篇は天才的な佳作に富んでいた。後の作者のにも良い作はないのでもない。
目に近くうつれば変る世の中を
行末遠く頼みけるかな
おぼつかなたれに問はましいかにして
初めもはても知らぬ我身ぞ
これらの佳作は後拾遺集の秋の歌の巻頭の大弐の三位作の
はるかなるもろこしまでも行くものは
秋の寝ざめの心なりけり
この歌の詠みぶりによく似ているではないか。
竹河の巻の初めに、この話は亡くなった太政大臣家に仕えた老女房の語ったことで「紫のゆかりこよなきには似ざめれど」