Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 192.758 caratteri · 383 schermate
趣旨には。
頃来の長雨も霽れ、各※(二の字点、1-2-22)にも近く御帰国と思わるるが、兵家の常、またの再会はいつとも測り難い。先君をお偲びいたしながら、朝露のまに、粗茶一ぷくさしあげたいと思う。長い御滞在で帰途もおいそぎの折ではあろうが、御来駕を待ち申しておる。
――というのであって、至極、あたりまえな催しに過ぎなかったが、
(さては、密々の軍議でも?)
と、その朝の出入りには、特に清洲の人の目がそばだてられた風だった。
朝茶には、蜂屋、筒井、金森、河尻などが参会した。信孝、勝家のふたりは当然お正客であったろう。――しかしこの催しが、趣旨どおりな茶事であったか、密事であったかは、当日の主客以外、窺い知るすべもない。
同日以後、これらの諸将も、やがてみな帰国した。そして柴田勝家は、さいごの十四日夜、越前への帰国を発表し、十五日朝、清洲を立ったが、木曾川を渡って、美濃に入るやいな、自己の予感と、途上の風説との一致に、愕然たる脅威にさらされた。
(垂井から不破の山間の通路を扼して、秀吉の精兵が長浜を出て、昨夜以来、勝家ござんなれと、待ちかまえている)
と、もっぱらな噂なのだった。