Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.406 caratteri · 381 schermate
――ついては」
と、彼の顔は、職人どもの列を右端から左端までずっと見た。
「それがしは、つい先頃まで、御小人の末にあった者で、君恩により台所御用役へ転じ、今では厩衆の一員ではあるものの、まだ御城内のお勤めだに、充分には参らず、ましてや工事向きのことなど、一切弁えんが、ただ御奉公の真心だけは、人におくれは取らぬつもりだ。――こういう奉行、こういうそれがしじゃによって、その方らのうちには、わしの下風については働けんと考える者があるやも知れぬ。工匠には工匠の気質もあること。嫌なら遠慮なく嫌といえ。即座に、解雇してつかわすであろう」
誰も黙っていた。
せせら笑いはつつんでいたものの棟梁たちも、口を閉じていた。
「――ないか、藤吉郎の奉行に不満の者はないか」
重ねて、糺すと、
「へーい」
一様に頭を下げた。
「然らば、直ちに、この方の指揮の下に仕事にかかれ。――その前にあらかじめ申しおくが、戦国多事の折、これぱしの改修に、二十日も費やしおることは断じて許されぬ。今日より三日のうち――三日目の夜明けまでには工事を終る予定である。その心得にて精出して致すよう、確乎と、申しつけたぞ」