Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぎんがてつどうのよる

新編 銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Leggi 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 135.030 caratteri · 274 schermate

Aozora Bunko

テクラがたずねました。

「一体どれ位でございましょう。」

「左様。お一人が五ビルです。」

ひなげしはしいんとしてしまいました。お医者の悪魔もあごのひげをひねったまましいんとして空をみあげています。雲のみねはだんだん崩れてしずかな金いろにかがやき、そおっと、北の方へ流れ出しました。

ひなげしはやっぱりしいんとしています。お医者もじっとやっぱりおひげをにぎったきり、花壇の遠くの方などはもうぼんやりと藍いろです。そのとき風が来ましたのでひなげしどもはちょっとざわっとなりました。

お医者もちらっと眼をうごかしたようでしたがまもなくやっぱり前のようしいんと静まり返っています。

その時一番小さいひなげしが、思い切ったように云いました。

「お医者さん。わたくしおあしなんか一文もないのよ。けども少したてばあたしの頭に亜片ができるのよ。それをみんなあげることにしてはいけなくって。」

「ほう。亜片かね。あんまり間には合わないけれどもとにかくその薬はわしの方では要るんでね。よし。いかにも承知した。証文を書きなさい。」

するとみんながまるで一ぺんに叫びました。

「私もどうかそうお願いいたします。