Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぎんがてつどうのよる

新編 銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Leggi 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 135.030 caratteri · 274 schermate

Aozora Bunko

どうか私もそうお願い致します。」

お医者はまるで困ったというように額に皺をよせて考えていましたが、

「仕方ない。よかろう。何もかもみな慈善のためじゃ。承知した。証文を書きなさい。」

さあ大変だあたし字なんか書けないわとひなげしどもがみんな一諸に思ったとき悪魔のお医者はもう持って来た鞄から印刷にした証書を沢山出しました。そして笑って云いました。

「ではそのわしがこの紙をひとつぱらぱらめくるからみんないっしょにこう云いなさい。

亜片はみんな差しあげ候と、」

まあよかったとひなげしどもはみんないちどにざわつきました。お医者は立って云いました。

「では」ぱらぱらぱらぱら、

「亜片はみんな差しあげ候。」

「よろしい。早速薬をあげる。一服、二服、三服とな。まずわたしがここで第一服の呪文をうたう。するとここらの空気にな。きらきら赤い波がたつ。それをみんなで呑むんだな。」

悪魔のお医者はとてもふしぎないい声でおかしな歌をやりました。

「まひるの草木と石土を 照らさんことを怠りし 赤きひかりは集い来てなすすべしらに漂えよ。」

するとほんとうにそこらのもう浅黄いろになった空気のなかに見えるか見えないような赤い光がかすかな波になってゆれました。