Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
Leggi 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 100.648 caratteri · 198 schermate
畳の上に坐し、去歳の春すが漏したるか怪しき汚染は滝の糸を乱して画襖の李白の頭に濺げど、たて付よければ身の毛立程の寒さを透間に喞ちもせず、兎も角も安楽にして居るにさえ、うら寂しく自悲を知るに、ふびんや少女の、あばら屋といえば天井も無かるべく、屋根裏は柴焼く煙りに塗られてあやしげに黒く光り、火口の如き煤は高山の樹にかゝれる猿尾枷のようにさがりたる下に、あのしなやかなる黒髪引詰に結うて、腸見えたるぼろ畳の上に、香露凝る半に璧尚な細軟な身体を厭いもせず、なよやかにおとなしく坐りて居る事か、人情なしの七蔵め、多分小鼻怒らし大胡坐かきて炉の傍に、アヽ、憎さげの顔見ゆる様な、藍格子の大どてら着て、充分酒にも暖りながら分を知らねばまだ足らず、炉の隅に転げて居る白鳥徳利の寐姿忌しそうに睨めたる眼をジロリと注ぎ、裁縫に急がしき手を止さして無理な吩附、跡引き上戸の言葉は針、とが/\しきに胸を痛めて答うるお辰は薄着の寒さに慄う歟唇、それに用捨もあらき風、邪見に吹くを何防ぐべき骨露れし壁一重、たるみの出来たる筵屏風、あるに甲斐なく世を経れば貧には運も七分凍りて三分の未練を命に生るか、噫と計りに夢現分たず珠運は歎ずる