Classici giapponesi con furigana
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たわらとうだ
日本の英雄伝説
楠山 正雄
Leggi 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.666 caratteri · 84 schermate
もう一ぱいくれ。」
と杯を出しました。頼光は心の中ではしめたと思いながら、うわべは何気ない顔をして、
「どうもお口にかなって満足です。それではお酒だけではおさびしいでしょうから、こんどはおさかなをいたしましょう。」
といって、立ち上がって、扇をつかいながら舞いを舞いました。四天王は声を合わせて拍子をとりながら、節おもしろく歌を歌いました。
それを見ると、酒呑童子も、手下の鬼たちも、おもしろそうに笑いながら、すすめられるままに、「神の方便鬼の毒酒」をぐいぐい引き受けて、いくらでも飲みました。そのうちにだんだんお酒のききめが現れてきて、酒呑童子はじめ鬼どもは、みんなごろごろ酔い倒れて、正体がなくなってしまいました。
頼光たちは鬼のすっかり倒れたところを見すましますと、笈の中から鎧や兜を出して、しっかり着こみました。そして六人一度に刀をぬいて、酒呑童子の寝ている座敷にとびこみますと、酒呑童子はまるで手足を四方から鉄の鎖でかたくつながれているように、いくじなく寝込んでいました。頼光はすぐ刀をふり上げて酒呑童子の大きな首をごろりと打ち落としてしまいました。酒呑童子の手足はそのまま動けなくなりましたが、切られた首だけは目をさまして、すっと空に飛び上がりました。