Classici giapponesi con furigana
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おやじのことば
日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)
長沢 佑
Leggi 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) (おやじのことば) di 長沢 佑 (ながさわたすく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4101 caratteri · 11 schermate
レポーター
夜の十一月
北国はもう冬の寒さだ
硝子屑のような鋭い空ッ風が
日本海を越えて吹いて来る
荒涼とした夜の越後平野に
点々とみえるにぶい灯
あれはみんな仲間の住家だ
革命記念日の闘争を前に
ヨビ検の魔の手を逃れ
移動事務所を此処に持った二人の書記
今日で四日の穴居生活だ
沈黙の中に一切の準備は終り
武装された兵士は
現在――
戦いの野に旅たたんとしている
そとは夜更けだ
野末を渡る夜烏の声
全神経を耳もとへ集めて
(あれは犬の遠吠えだ)
宜し、時刻だ
パッと灯が消える
暗――
「ひとっ走りに行って来るよ」
「ん、大胆に細心に……」
「オーライ」
レポーター仙吉は
納屋の小窓を飛び越えて
暗の中へ――
(『プロレタリア詩』一九三一年十一月号に発表)