Classici giapponesi con furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Leggi 日本婦道記 (にほんふどうき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8678 caratteri · 17 schermate
三
するとふいに秀之進が「ご主人」と改まった調子で呼びかけた。
「この男はいけません」秀之進は指で金之助をさし示しながら云った、「こいつは偽志士です、追っぱらっておしまいなさい」
「偽志士……」太宰にはちょっとその意味がわからなかった、「それは、しかし……」
「つまり尊攘派の志士という触れこみで食って歩くやつです、宇都宮藩士だとか、脱藩して追われているとかいうのはみんな嘘っぱちのでたらめです」
三
「こいつには去年いちど高松で会っているんです」秀之進はつづけて云った、「そのときは仙台藩士だといっていましたが、ちょうど白石の者がいあわせたものでばけの皮が剥げました、この頃こういうやつが諸方へあらわれるからご注意を要しますよ」
「それは本当か」太宰よりさきに泉仙介がにじり出た、「おい、きさまそれは事実か……」
鹿島金之助は蒼白くなった面を伏せ、ぶるぶると戦く手で袴を掴んだまま黙っていた、それは紛れもなく罪を告白する姿だった。
「事実だな」というと仙介は大剣へ手を伸ばした、「よし外へ出ろ、そんな者は生かしては置けぬ、斬ってやる、出ろ」
そうだ斬ってしまえと井上も叫んで立った、襖の向うで聞いていたのであろう、そのとき幸子が「お待ち下さいませ」