Classici giapponesi con furigana
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にほんだっしゅつき
日本脱出記
大杉 栄
Leggi 日本脱出記 (にほんだっしゅつき) di 大杉 栄 (おおすぎさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 76.254 caratteri · 151 schermate
また立派な西洋風呂のあるのに、こんなもので腰湯を使うのも少しおかしいと思った。試みに栓をねじると、恐ろしい勢いで、水か湯かがジャジャジャアと出て来る。そして僕は、夜中になるとよく、となりの室でしばらく男と女の話し声が聞えると思ったあとで、このジャジャジャアのおとを聞いた。
寝台は大きなダブル・ベッドだ。枕はいつでも二つちゃんと並べてある。これは前の安ホテルででもやはりそうだったが。
パリについた晩、近所のうすぎたないレストランへ行って、三フラン五十の定食を食った。日本の一品料理見たいなあじのものだ。で、しかめつらをして食っていると、日本ではとても見られないような、毛唐と野蛮人とのあいの子のようなけったいな女がはいって来て、ココココと呼びかける。坊やというほどの意味だ。僕は恐ろしくなってさっそくそこを逃げだした。
が、そとへ出ると、すぐおなじような女がそばへやって来て「いかがです」てなことを言う。ホテルの前のかどでも、そんな女が二人突っ立っていて、いきなり僕の腕をとって、何やかやと話しながら一しょにあるいてくる。よくは分らないが、「五フランなら」というような言葉がその中にあったように思う。