Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にちりん

日輪・春は馬車に乗って 他八篇

横光 利一

Leggi 日輪・春は馬車に乗って 他八篇 (にちりん) di 横光 利一 (よこみつりいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.787 caratteri · 177 schermate

Aozora Bunko

奏楽が起り、奏楽がやんだ。君長は鏡の前で、剣を空に指差していった。

「ああ無窮なる天上の神々よ、われらの祖先よ、二人を守れ。ああ広大なる海の神々よ、地の神々よ、二人を守れ、ああ爾ら忠良なる不弥の宮の臣民よ、二人を守れ、不弥の宮は、爾らの守護の下に、明日の日輪のごとく栄えるであろう。」

周囲の宮人たちの手が白い波のように揺れると、再び一斉に柏の葉が投げられた。卑弥呼と卑狗の大兄は王宮の人々に包まれて、奏楽に送られながら、白洲を埋めた青い柏の葉の上を寝殿の方へ返っていった。群衆は歓びの声を上げつつ彼らの後に動揺めいた。手火や松明が入り乱れた。そうして、王宮からは、や諸白酒が鹿や猪の肉片と一緒に運ばれると、白洲の中央では、苡の実を髪飾りとなした鈿女らが山韮を振りながら、酒楽の唄を謡い上げて踊り始めた。やがて、酒宴と舞踏は深まった。威勢良き群衆は合唱から叫喚へ変って来た。そうして、夜の深むにつれて、彼らの騒ぎは叫喚から呻吟へと落ちて来ると、次第に光りを失う篝火と一緒に、不弥の宮の群衆は、間もなく暁の星の下で呟く巨大な獣のように見えて来た。

そのとき、突然武器庫から火が上った。