Classici giapponesi con furigana
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にちりん
日輪・春は馬車に乗って 他八篇
横光 利一
Leggi 日輪・春は馬車に乗って 他八篇 (にちりん) di 横光 利一 (よこみつりいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.787 caratteri · 177 schermate
「不弥の女よ。爾は奴国を好むか。我とともに、奴国の宮にとどまれ。我は爾に爾の好む何物をも与えるであろう。爾は亥猪を好むか。奴国の亥猪は不弥の鹿より脂を持つであろう。不弥の女よ。我を見よ。我は王妃を持たぬ。爾は我の王妃になれ。我は爾の好む蛙と鯉とを与えるであろう。我は加羅の翡翠を持っている。」
「奴国の王よ、我を殺せ。」
「不弥の女よ。我の傍に来れ。爾は奴国の誰よりも美しい。爾は鐶を好むか。我の妻は黄金の鐶を残して死んだ。爾は鐶を爾の指に嵌めてみよ。来たれ。」
「奴国の王よ。我を不弥に返せ。」
「不弥の女よ。爾は奴国の宮を好むであろう。我とともにいよ。奴国の月は田鶴のように冠物を冠っている。爾は奴国の月を眺めて、我とともに山蟹と雁とを食え。奴国の山蟹は赤い卵を胎んでいる。爾は赤い卵を食え。山蟹の卵は爾の腹から我の強き男子を産ますであろう。来たれ。我は爾のごとき美しき女を見たことがない。来たれ。我とともに我の室へ来りて、酒盞を干せ。」
君長は刈薦の上に萎れている卑弥呼の手をとった。長羅の顔は刺青を浮かべて蒼白く変って来た。
「父よ、何処へ行くか。」
「酒宴の用意は宜きか。