Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいあん

明暗

岡本 かの子

Leggi 明暗 (めいあん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5887 caratteri · 12 schermate

Aozora Bunko

智子が、盲目の青年北田三木雄に嫁いだことは、親戚や友人たちを驚かした。

「ああいう能力に自信のある女はえて物好きなことをするものだ」

「男女の親和力というものは別ですわ。夫婦になるのは美学のためじゃあるまいし」

批評まちまちであった。

智子は、今から五年まえに高等女学校を卒業した。兄の道太郎と共に早く両親を喪った彼女は、卒業後も、しばらく家で唯一の女手として兄の面倒を見ていた。去年の暮、兄は鈴子という智子とは同じ女学校の下級生を妻に迎えたので、どうやら今度は自分の結婚の番になった。

嫂の鈴子の兄は豊雄といって、×大出の若手の医者である。智子と新しく親戚関係になったこの青年紳士は、目的あって、せっせと智子と交際し出した。そして誰が見ても、二人は好配偶だった。殆ど同時に仲人を介して結婚を申し込んでいる智子の家と同じ地主仲間の北田家の当主三木雄は盲目青年の上、教育もなし、まるで周囲の問題にされていなかった。

智子も始は、若年の医者豊雄に好感を持っていた。濶達明朗で、智識と趣味も豊かに人生の足取りを爽かに運んで行く、この青年紳士は、結婚して共に暮して行くのに華々しく楽しそうだった。