Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
Leggi 明治劇談 ランプの下にて (めいじげきだん ランプのもとにて) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.283 caratteri · 329 schermate
わたしが舞台以外で五代目菊五郎という人と向かい合ったのは、これが見始めの見納めとなった。それだけにこの「筆売幸兵衛」という狂言は、わたしに取って思い出の多いものの一つとなっている。
もう一つの思い出は、この劇場の廊下で中学の教師に出会ったことである。彼は生徒間になんだか獣に縁のあるような綽名を付けられている若い人で、その時はただ挨拶して別れただけであったが、その後わたしが学校の予習などを怠ると、彼はかならず私を嚇して「君はまた芝居へでも行ったのだろう。」という。それが他の教師間にも洩れて、わたしが何か叱られる時には、とかくに芝居を引合いに出されるので、わたしは内心すこぶる憤慨したが、ぐずぐず言って退校でも命ぜられては大変だと思って、いつもおとなしく聴いていた。現に学校の運動場で雪ぶつけをして、あやまって教室の窓硝子一枚を毀したときにも、ある教師はわたしを叱って、「学校と芝居とは違うじゃないか。」と言った。どういう理窟だか判らなかったが、わたしは素直にあやまって置いた。こんな事情で、わたしはその以来、芝居見物にゆくにはよほどの警戒を要することになった。