Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.839 caratteri · 55 schermate
「ええ、こう申しては何ですが、お隣りの坊ちゃんぐらい色好みの殿方も世間にたんとありますまい。こう身をのりだして三時間でも五時間でもヨソ見一ツなさらずに眺め入るんですから、恐れ入ります。こんな塀は造りたくないのですが、あの調子で眺め入られては大事のお客様が来て下さいません」
「それで当家と恨みが結ばれたというようなことがありましたか」
「人様の噂では、恥をかかせた、仕返しをしてやる、そんなことを言っていたとかききましたが、直接当方へそんなことを言ってきたことはございません」
菅谷が質問につまっていると、内儀は改まって、
「納棺のとき皆さまがフシギだと仰有ってましたことは、正面から角で突きふせられているのに、うつむいて地面に押しつけられたように口に土をかんでおりまして、鼻の孔の中にもいくらか土がついておりましたことです。これは、どうもワケがわからない。どんな風に牛に突き殺されたのか、まるで謎のようだ、と皆さまがフシギがっていらしたのです」
菅谷はうなずいて、
「それは本官もフシギに思っておりました。御主人はあまり御壮健とも思われませんが、時に挙止に自由を欠くような持病でもお持ちでしたか」