Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.208 caratteri · 52 schermate

Aozora Bunko

新十郎は伊之吉を見つめた。伊之吉も新十郎を見つめていた。

「まだ明るいうちにお父さんは出かけたのかね」

「まだ薄明るい夕方でしたね。私は虫の知らせか歩き去るオヤジの後姿をかなり遠方へ去るまでボンヤリ見ていたんですよ。ちょうど今ごろの季節でしたよ。オヤジは確かに手ブラで家をでたのですが、死んでいたときには、クワもあったし、ガンドウもあったそうですね。チョウチンもあったそうです。そのチョウチンは持主の名が書かれていないチョウチンでしたが、田舎じゃア持主の名のないチョウチンは珍しい。クワだって普通は持主の焼判があるものだが、どの一ツにも持主の名がなかったそうだね。大人になるうちに、そんなことをふと考えるようになりましたよ」

伊之吉は侘びしそうな苦笑をもらしたが、

「ガンドウの灯もチョウチンの灯もローソクの燃えきらぬうちに消えていました。別にひッくり返っちゃいなかったそうだ。すると、死んだオヤジではない人が消したことになるらしいね。人の噂ではオヤジは黄金を掘りに行ったそうだが、ガンドウとチョウチンを二ツも用意しているくせに掘りだした物を運ぶための品物の用意がないのはウカツじゃありませんか。