Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.134 caratteri · 43 schermate
一足でも踏みこんでみよ。ひねりつぶしてやる」
二人の女はちょッと顔色を変えただけだった。正二郎が時を得顔に猛りたち威張りちらすのは、兵頭一力という名に力をかりているだけのことだ。大義名分があるからである。妾のお駒の名をかりてはグウの音もだせないのである。また、ほかの名によってはグウの音もでないから、兵頭一力の名で百倍も威張りかえっただけのことだ。
「オヤ、そうかね。そんな大そうな御殿だとは知らなかった。こッちの方は私たちのウチなんだから、さア、さア、遠慮なく部屋をとりましょう」
大義名分によって百倍も威張り返った罰には、それなくしては百倍もしおれることを見抜いている悪達者な女二人、口惜しいながら何も言えない正二郎を尻目に、セセラ笑って勝手に自分たちの部屋をきめた。
三日五日十日とすぎて、ちゃんと納ってしまうと、かねて手筈が打ち合せてあったと見えて、松川花亭が二人の女を訪ねてきて、これもそのまま住みついてしまった。お源とお米はすましたもので、会社から戻った正二郎をむかえて、
「私たちのところへお客様が来たから、当分お泊めしますよ。イエ、あなたには関係のない私たちのお客さま」