Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.645 caratteri · 47 schermate
先生は新十郎をふりむき、
「一見して毒死の徴候歴然です。使用した毒物はわからないが、刀傷によって死んだものでないことは確かのようです」
「すると、加納さんが前へとんとんと泳がれて、胸をかきむしるようにしてしゃがみこむようになすったのは、刀傷によるのじゃなくて、毒物の作用によるのですね」
「まア、そうでしょう。脾腹へ小柄をうちこまれたときに、そんな泳ぐようなことをするのも妙でしょう。叫ぶとか、ふりむくとか、それとは多少ちがった反応がありそうなものだ」
「ヤ。ありがとうございます。おかげさまで事件の全貌がハッキリ致しましたようです。どうしても毒死でなければならないということ、小柄を刺しこんだのは毒死をごまかす手段に相違ないということは、昨夜から確信いたしておりました。毒死と知れては、犯人が邸内に居ることを見破られ易いからでしょう。多数の方々はお嬢さまが卒倒なさッたのをある人の指金で定められた時刻のようにお考えのようでしたが、この時刻はお嬢さまが勝手に選んだもので偶然にすぎません。ある人の指金で定められた時刻とは、加納さんが幽霊から使いをもらって夕月へひきだされ、どうしても、会におくれて帰邸せざるを得なかったというカラクリにあるのです。