Classici giapponesi con furigana
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はるふかく
春深く
久保田 万太郎
Leggi 春深く (はるふかく) di 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3257 caratteri · 7 schermate
――でもわたしには、四日と五日いたほどに寂しく感じられた。出来たら十日と半月いて仕事の一つもしてと思って持って行った原稿用紙を入れたままの籠を下げて、その晩上野の停車場の改札口を出たとき、そのあたりの射るようにあかるい灯火のいろがわたしには全くかけかまいのないように冷かだった。
「温泉の町の磧に尽くる夜寒かな」――それから四、五年して、ある人のところで、「夜寒」という題を課せられたとき、わたしは、こうした句をつくった。――磯部のことをいうまでもなく思い出したのである。――それが四月の末であったに拘らず、わたしには、日を経るにつれてそのおもいでの、なぜか秋のいろに寂しく染められて行くものがあるのである。