Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.663 caratteri · 97 schermate
おじさんと半七とは鋭い瞳のひかりを住職に投げ付けると、彼は蒼くなって少しくふるえた。
「修行の浅い我々でござれば、果たして奇特の有る無しはお受け合い申されぬが、ともかくも一心を凝らして得脱の祈祷をつかまつると致しましょう」
「なにぶんお願い申す」
やがて時分どきだというので、念の入った精進料理が出た。酒も出た。住職は一杯も飲まなかったが、二人は鱈腹に飲んで食った。帰る時に住職は、「御駕籠でも申し付けるのでござるが……」と云って、紙につつんだものを半七にそっと渡したが、彼は突き戻して出て来た。
「旦那、もうこれで宜しゅうございましょう。和尚め、ふるえていたようですから」と、半七は笑っていた。住職の顔色の変ったのも、自分たちに鄭重な馳走をしたのも、無言のうちに彼の降伏を十分に証明していた。それでもおじさんは、まだよく腑に落ちないことがあった。
「それにしても小さい児がどうして、ふみが来たなんて云うんだろう。判らないね」
「それはわたくしにも判りませんよ」と、半七はやはり笑っていた。「子供が自然にそんなことを云う気遣いはないから、いずれ誰かが教えたんでしょうよ。