Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.663 caratteri · 97 schermate
それでも半七に嚇したり賺したりされた挙句に、お吉はようようこれだけのことを吐いた。
「なんでもあの人達は仇討に出ているんだそうでございます」
「かたき討……」と半七は笑い出した。「冗談じゃあねえ。芝居じゃああるめえし、今どきふたり揃って江戸のまん中で仇討もねえもんだ。だが、まあいいや、かたき討なら仇討として置いて、あの二人の居どこはまったく知らねえんだね」
「まったく知りません」
この上に責めても素直に口を開きそうもないので、半七もしばらく考えていると、熊蔵が階子のあがり口から首を出してあわただしく呼んだ。
「親分。ちょいと顔を貸しておくんなせえ」
「なんだ。そうぞうしい」
わざと落ち着き払って、半七は階子を降りてゆくと、熊蔵は摺り寄ってささやいた。
「伊勢屋じゃあ金のほかに、べんべら物を三枚と鮫の皮を五枚奪られたそうです」
「鮫の皮……」と、半七は胸を躍らせた。「それは泥鮫か、仕上げの皮か」
「さあ、そりゃあ訊いて来ませんでしたが……。もう一遍きいて来ましょうか」
熊蔵は又急いで出て行った。やがて引っ返して来て、それはみな磨きの白い皮で、露月町の柄巻師から質に取ったものだと報告した。