Classici giapponesi con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 217.272 caratteri · 434 schermate
宇三郎は追いまわす。御承知の通り、仕出し屋のことですから店には洗い場があって、そこには大きい内井戸がある。普通の井戸とは違いますから、井戸側が低く出来ている。藤吉は逃げ廻るはずみに井戸端で足をすべらせて、井戸側へよろけかかったかと思うと、さかさまに転げ込んでしまった。その騒ぎに店の者も起きて来て、すぐと引き揚げたが藤吉はもう息が絶えている。富蔵と違って生き返りそうもない。といって、迂濶に医者を呼んでは、あとが面倒です。宇三郎は家内のものに口止めをして、夜ふけを幸いに藤吉の死骸をおもてへ運んで、そっと江戸川へ捨てさせました。死骸は大きい御膳籠に入れて、富蔵と出前持ちふたりが持ち出して行ったのです」
「では、紙屋の亭主はなんにも係り合わなかったのですか」
「まったくなんにも知らないんです。ふだんから藤吉と釣り仲間ではありましたが、鯉の一件には係り合いの無いことが判りました。御承知かも知れませんが、赤城下はその以前に隠し売女のあったところで、今もその名残で一種の曖昧茶屋のようなものがある。そこの白首に藤吉は馴染が出来て、余計な金が要る。御留川の夜釣りも畢竟はそういう金の要り途があるからで、女房の手前は毎晩夜釣りに行くように見せかけて、三度に二度はその女のところへ飛んだ夜釣りに出かけていたんです。