Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あらしのなか
暴風雨の中
山本 周五郎
Leggi 暴風雨の中 (あらしのなか) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.339 caratteri · 30 schermate
男はきせるを置いた。三之助は寝ころんで肱枕をしたままで顎をしゃくった。
「早くやんねえ、おらあ手向いはしねえよ、おらあこの家と一緒に自分の片をつけるつもりだった、今でもそのつもりなんだ、ひとおもいにさっぱりとな、……おらあ決して手向いはしねえぜ」
「それは本気か」男は右手をふところへ入れた、「本当に手向いはしねえか」
「おめえは律義らしいな」
「お上にも慈悲がある、神妙にすれば」
突風が来て雨戸を一枚また吹き飛ばし、部屋の中まで横さまに雨が吹き込んだ。男は身構えをしながら三之助を睨んだ。
「神妙にすればお上にも慈悲がある、神妙にお繩を受けるか」
「お慈悲だって」三之助の表情がするどく歪んだ、眼に憎悪の色があらわれた。しかしそれは殆んど瞬間のことで、すぐにまた嘲りと倦怠の顔つきに戻った、「ふん、お慈悲はこっちから進上、と云いてえが、まあいいや、早いとこやってくれ、さもねえとおめえもこの家と一緒に」
男は三之助にとびかかった。相手が寝ころんでいるにしては、びしびしと容赦のない動作だった。三之助は二度ばかり「うっ」と声をあげたが、反抗はしなかった。男は三之助をうしろ手に縛りあげ、壁際へひき据えて、立ちあがった。