Classici giapponesi con furigana
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つきのまつやま
月の松山
山本 周五郎
Leggi 月の松山 (つきのまつやま) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.451 caratteri · 41 schermate
四
と泰二郎は云った、「いったいどんなふうに変ったのですか」
「どう云ったらいいでしょう」桂はもどかしそうに首を振った、「どう云ったらいいかわかりませんわ、口では申せませんの、だからよけい心配なんです」
「じつは、――これはそれとは違うかもしれないんですが、私にもちょっと腑におちないことがあるんです、いや大したことじゃない、私の稽古のことなんです」と泰二郎が云った、「貴女は御存じないでしょうが、私はこのところ半年以上も宗城さんの手を放れて、他の者に稽古をつけていました。宗城さんからはときどき口で手を直されるくらいのものだったんですが、二十日ばかりまえからまた毎日稽古をつけられるようになったんです、それもこれまでになく念入りで、相当に厳しいやりかたなんですよ」
「西秋さまはそれを、へんだとはお思いになりませんの」
「わかりません」
「なにかわけがあるんだというふうにはお思いになりませんでしたの」
「待って下さい」泰二郎は云った、「そんなことは考えもしませんでしたが、しかしちょっと待って下さい」
そのとき裏門のほうから、孝也が近づいて来た。
四
孝也はそのとき、茂庭家の菩提寺から帰って来たところであった。