Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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すえっこ

末っ子

山本 周五郎

Leggi 末っ子 (すえっこ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.564 caratteri · 55 schermate

Aozora Bunko

それに家付きの妻女と、妻女の老母がいるので、狭い家の中はいつも鶏小舎のように賑やかだった。

平五は叔父の居間で話したが、その部屋は三帖で、板塀に鼻の閊えそうな庭があり、痩せた青木が萎れた葉を垂れているという、いかにも暑くるしくうらぶれたけしきであった。話は簡単に済み、平五は四半刻そこそこで帰ったが、その僅かな時間にも、子供たちが居間へ出入りしたり、喧嘩をする走りまわるで、まったくおちつく暇がなかった。

主殿は平五を送りだしながら、例によってねだり顔をみせた。いつもひどい貧乏なので、この甥を見ると(必要のないときでも)なにかねだりたいような気分になるらしい。夕方に訪ねたときはたいてい食事にさそうのだが、まだひるまのことだから、平五は気づかないふりをし別れを告げた。

「刀とくればお手のものだ」と平五は歩きながら呟いた。

「ここでいちばん叔父の面目を立ててやろう、おやじは刀のことはわからないし、集まる連中はめくらばかりなんだから、いまに眼を剥かせてやるからみていろ」

彼は越中堀の清鑑堂へまわった。

横丁へ曲って、その前まで来ると、店の中にあの娘がいた。細江みのという娘である。