Classici giapponesi con furigana
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
Leggi 李陵・山月記・弟子・名人伝 (りりょう) di Nakajima Atsushi (中島 敦) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.013 caratteri · 129 schermate
極楽にも、あの湯気の立つ羹をフウフウ吹きながら吸う楽しみや、こりこり皮の焦げた香ばしい焼肉を頬張る楽しみがあるのだろうか? そうでなくて、話に聞く仙人のようにただ霞を吸って生きていくだけだったら、ああ、厭だ、厭だ。そんな極楽なんか、まっぴらだ! たとえ、辛いことがあっても、またそれを忘れさせてくれる・堪えられぬ怡しさのあるこの世がいちばんいいよ。少なくとも俺にはね。」そう言ってから八戒は、自分がこの世で楽しいと思う事柄を一つ一つ数え立てた。夏の木蔭の午睡。渓流の水浴。月夜の吹笛。春暁の朝寐。冬夜の炉辺歓談。……なんと愉しげに、また、なんと数多くの項目を彼は数え立てたことだろう! ことに、若い女人の肉体の美しさと、四季それぞれの食物の味に言い及んだとき、彼の言葉はいつまで経っても尽きぬもののように思われた。俺はたまげてしまった。この世にかくも多くの怡しきことがあり、それをまた、かくも余すところなく味わっているやつがいようなどとは、考えもしなかったからである。なるほど、楽しむにも才能の要るものだなと俺は気がつき、爾来、この豚を軽蔑することを止めた。だが、八戒と語ることが繁くなるにつれ、最近妙なことに気がついてきた。