Classici giapponesi con furigana
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ますおとし
枡落し
山本 周五郎
Leggi 枡落し (ますおとし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.765 caratteri · 67 schermate
三日月なりというよりもっとゆるやかで、両端に握りが付けてあり、刃は極めて薄く、鋭く磨きあげられてあった。
「たいまいの甲羅は十三枚重なっているんです」とおみきは云った、「これを一枚ずつに剥がして、斑のあるところと、斑のないところを切り分けるんです」
それから押しをして干し、鼈甲屋へ渡すのであるが、斑のある部分と斑のないところを分けて切るところに、小刀の使いかたがあるのだ、とおみきは云った。父が江戸でも指折りの人だったし、おみきも小さいころから見よう見まねに手順を覚えた。そして父が亡くなったあと、出ていった職人たちの、台と道具棚を取りだして、自分もこの仕事をやり始めた。
「いま考えると、それがいけなかったのかもしれません」とおみきは云った、「わたしの作った生地が、鼈甲屋に売れるようになると、まもなくうちの人はぐれだしたんです」
「強い風のために、枝の折れる木もあり、びくともしない木もある」と喜六はタバコをつけ替えながら、呟くように云った、「風のためじゃあねえ、木のたちだと思うがな、へたな譬えだけれど」彼はちょっと渋い顔をした、「――人間はさまざまだ、稼ぎのある女房を持つと、亭主はだめになるっていう、俗に髪結いの亭主ってやつだが、そうばかりでもないんだな、あっしの知っている者の中にも、二人でよく稼いでいる夫婦が幾