Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ばいしのつえ
梅颸の杖
吉川 英治
Leggi 梅颸の杖 (ばいしのつえ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.966 caratteri · 32 schermate
そうしては、屋敷を出ると、悪友どもと一緒になって、何とやら狂句をいうて、わしの甘いのを笑い合うたそうじゃの』
『ははは。そうそうあの句は……おふくろは勿体ないが騙しよい、と申す柳樽でした。手島の伜が聞きかじって居ったのです』
『おふくろは勿体ないが騙しよい。……成程のう、そういう穿った学問は漢学にはないのう』
『父上の解しない半面でございます』
『わしも知らぬ』
と、梅※(「風にょう+思」、第4水準2-92-36)は暫く口をつぐんでいたが、
『けれど、子供はやはり、お父上のように、鬼になって育てねばいけぬ』
『然し、私の今日あるのは、父上の峻厳な御教育のほかに、どこまでも甘い、どこまでも許してくださる、母の慈愛がございました』
『とすると、わしは今、その二つを持たねばなりませぬな』
『世の中に、自分を叱ってくれる者のないこと、こんな、淋しいものはありませぬ。父上が世を去られた途端に感じたことでございますが、人間は、たえず自分で自分を鞭打つことはいたしますが、自分の力では、醒めぬことがござります。そんな時に、あの怖しい父上の力が、打って、打ちすえてくれたらと、あの厳格なむずかしいお顔が慕わしく思われるのでございます』