Classici giapponesi con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 178.724 caratteri · 355 schermate
」
「でも僕たちの本はごくわずかしかないんです。たいていは先生のご本でしょう。」
「私にはもういらない本ばかりだ。あのまま残して置いて、これまでどおり君たちに読んでもらいたいと思っている。しかし、この家に残して置くわけには行かんし、どこか適当なところに運んでもらわなくちゃならないんだ。どうだい、いっそ君の家に運んでは。」
「僕のうちにですか。」
次郎は眼を見はった。
「実は君のお父さんにも、ちょっとそのことをお話してみたんだが、べつに反対もされなかったようだ。しかし、君の考えをきいてみてからにしたいと言っていられた。……部屋はあるそうじゃないか。」
「二階を弟と二人で勉強部屋にしているんですが、それよりほかにはないんです。」
「その部屋は広いんだろう。」
「ええ、一間きりの総二階ですから、ばかに広いんです。しかし、天井も何もない物置みたいなところです。」
「天井なんか、どうだっていいよ、広くさえありゃあ。……このテーブルぐらいすえてもゆっくりなんだろう。」
「ええ、このぐらいのテーブルなら三つ位大丈夫です。しかし、みんなには不便でしょう。少し遠いんですから。」
「栴檀橋の近くなら、遠くったって知れたもんだ。