Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 178.724 caratteri · 355 schermate
生意気な! という気持が胸をつきあげるようだった。サイダーや、羊かんや、西瓜が、運ばれたままちっとも手をつけられず、テーブルの上にならんでいるのを見ると、いよいよ腹が立った。しかし、腹を立ててしまっては、せっかく私宅にひっぱって来た甲斐がない。学校でならとにかく、私宅にまでひっぱって来て失敗したとあっては、配属将校の面目にもかかわる。それに、こういう頑固な生徒を改心させてこそ、思想善導の責任も十分果せるというものだ。そう思って彼はじっと腹の虫をおさえた。そして、強いて微笑しながらたずねた。
「どうだい、わしの気持はわかるかね。」
「わかります。それで、どんなことですか、先生が僕にききたいと仰しゃるのは。」
次郎はもう面倒くさそうだった。
「いや、大したことでもないさ。どうせ大たいわかっていることでもあるし、――」
と、少佐はわざとのようにそっぽを向いて言ったが、
「つまり、大事なのは君らの思想なんだ。それで、朝倉先生が最後にどんなことを君らに言われたか、それがききたいんだ。それをきいたうえで、なお君に話すことがあるかも知れんがね。」
次郎はちょっと考えた。