Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.773 caratteri · 294 schermate

Aozora Bunko

」

「暗い所で、それが相手の青年だということがよくわかったね。まちがったら大変だったぜ。」

「月が出ていましたから、よくわかりました。」

「なるほど、ゆうべは月夜だったね。それで相手はどうした。」

「一人は石にあたったらしかったんです。あっと言ってすぐ土堤のかげにしゃがみました。すると、あとの四人が、どなりながら僕たちの方に走って来たんです。」

「みんな素手だったんか。」

「はい。」

「それを竹竿でなぐったんだね。」

「はい。だけど、竹竿はあまり役に立たんかったです。」

「どうして?」

「すぐ、たぐりよせられてしまいました。」

「そうか、そいつぁ困ったろう。」

「だけど、棒を持ったのがすぐ飛出して行って、なぐったんです。」

「なるほど。砂利の連中も棒をもっていたとすると、十人がかりになるわけだね。四人に十人だと、すいぶんなぐったんだろう。」

次郎はにやりと笑って、うつむいた。

「竹竿の連中は、その時どうしていた。」

「どうしていたか、その時はもう、僕にもわかんないです。」

「で、結局、勝負はどうなったんだ。」

「勝ちました。だって、それからすぐ向こうは逃げたんです。」

「君らの方にけがをした者はなかったんだね。