Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.773 caratteri · 294 schermate
」
「ありません。頬っぺたが少しはれてる者はあります。」
「青年たちには、ずいぶんけがをさしたらしいね。」
次郎は首をたれて默りこんだ。権田原先生も默ってしばらく顎鬚をむしっていたが、
「いったい、竹竿とか、棒切とか、砂利とかをつかって、そんな陣立をしたのは誰の考えなんだ。」
「僕です。」
と、次郎ははっきり答えた。
「面白い陣立だね。戦うからには、そのくらいの智慧は出す方がいい。それは卑怯だとは言えん。」
次郎は少し得意だった。
「だが、本田――」
と、権田原先生は相変らすず顎鬚をむしりながら、
「お前は喧嘩をするのが、やはり今でもそんなに面白いのか。」
「面白くなんかありません。」
次郎は少し憤慨したような調子だった。
「じゃあ、何でそんな真似をしたんだ。」
「僕、正しいと思ったからです。」
「正しい? なるほど相手が悪いことをしたんだから、これを懲らすのは正しいともいえる。だが、お前は誰に頼まれてそれをやったんだ。」
「誰にも頼まれてなんかいません。」
次郎は昂然となった。
「ふむ。……じゃあ、誰に許されてやったんだ。」
次郎は解せないといった眼付をして、じっと権田原先生の顔を見つめた。