Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぶけわらじ
武家草鞋
山本 周五郎
Leggi 武家草鞋 (ぶけわらじ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.835 caratteri · 35 schermate
そのとき五歳だったいねは独りだけふしぎに命を助かり、間もなく老人のもとへひきとられたのだという。……伝三郎はその話を聞きながら、ふと理由の知れない慚愧を感じた、なぜそんな気持になったかそのときはわからなかったが、いねの話が終ると、まるでとって付けたように、
「わたしもなにか仕事を始めましょうか」
と云って追われるようにそこを離れた。
自分で考えてもとって付けたような言葉だった、いねの身の上を聞いて、ふかい思案もなくふと口に出たまでのことだったが、云ってしまってからあらためて「そうだ」と思った。そしてその日、老人が帰って来るとすぐにその話をした。
「わたくしもこうしている間になにか手仕事をしてみたいと思うのですが、草鞋つくりなどはどうでございましょうか」
「それは結構でございますな」老人はしずかに笑った、「……ここは東海道と信濃とをつなぐ道筋で年じゅう往来する者が絶えませんから、お作りになれば問屋がよろこんで引受けることでしょう、しかし作り方はご存じでございますか」
「新庄は雪国でもあり、殊に武家では草鞋はみな各自に作ります、ていさいのよい物はどうかわかりませんが丈夫なものなら作れます」