Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しのよこく

死の予告

野村 胡堂

Leggi 死の予告 (しのよこく) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.149 caratteri · 34 schermate

Aozora Bunko

「何が可怪しいんだ、勇」

「そうじゃないか。君は新聞作りはうまいが、探偵の真似事はまるっきり駄目だね。いいか、左利きでなくて、左に封筒を持つのは、どんな時だ。君のいい頭で考えて見てくれ」

「封筒を書く時か――封を切る時か――」

「もう一つある」

「切手を貼る時か――」

「そうだそうだ、サア面白くなって来たぞ」

「足の勇」の活動は目覚ましいものでした。

「失礼ですが伯爵、郵便切手は何処に入れてあります」

「卓の左の引出しに、小さい切手入れがあるでしょう。エ、塗物の中を開けて見て下さい。切手が二三十枚入って居る筈です。大川が死んでから此書斎は使いませんが、その前に入れた切手はそのままある筈です」

「ありません、伯爵、切手入れの中は空っぽです、思い違いではありませんか」

「そんな事は無い、私は毎日手紙を出すが、切手は必ず二三十枚は用意してある。現に大川が死んだ日の朝も、切手箱には切手が沢山入って居たのを記憶して居る――」

「そこで、伯爵は切手を舐めて貼るような事はなさらないでしょうな」

「そんな事はしません」

「サア、愈々以て面白くなって来たぞ。――伯爵、この匂いをかいで見て頂き度い。