Classici giapponesi con furigana
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しせい
死生
幸徳 秋水
Leggi 死生 (しせい) di 幸徳 秋水 (こうとくしゅうすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9970 caratteri · 20 schermate
一
私は死刑に処せらるべく、今東京監獄の一室に拘禁せられて居る。
嗚呼死刑! 世に在る人々に取っては、是れ程忌わしく恐ろしい言葉はあるまい、いくら新聞では見、物の本では読んで居ても、まさかに自分が此忌わしい言葉と、眼前直接の交渉を生じようと予想した者は一個もあるまい、而も私は真実に此死刑に処せられんとして居るのである。
平生私を愛してくれた人々、私に親しくしてくれた人々は、斯くあるべしと聞いた時に如何に其真偽を疑い惑ったであろう、そして其真実なるを確め得た時に、如何に情けなく、浅猿しく、悲しく、恥しくも感じたであろう、就中て私の老いたる母は、如何に絶望の刃に胸を貫かれたであろう。
左れど今の私自身に取っては、死刑は何でもないのである。
私が如何にして斯る重罪を犯したのである乎、其公判すら傍聴を禁止せられた今日に在っては、固より十分に之を言うの自由は有たぬ。百年の後ち、誰か或は私に代って言うかも知れぬ、孰れにしても死刑其者はなんでもない。
是れ放言でもなく、壮語でもなく、飾りなき真情である、真個に能く私を解し、私を知って居た