Classici giapponesi con furigana
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ははのてがみ
母の手紙
中野 鈴子
Leggi 母の手紙 (ははのてがみ) di 中野 鈴子 (なかのすずこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 985 caratteri · 2 schermate
幸助
けさ 手紙をうけとった
やっぱり達者でいてくれたか
わたしは思わず手紙をおしいただいただ
もしやこの暑さでやられてでもいるのではないかと心配していたに
牢やの中はどんなに暑いじゃろうねい
そここそ地獄じゃもの
夏は出来るだけ暑いように冬はなるべく
寒いように仕掛けてあるんじゃろうさかいね
コンクリで囲うた窓一つない箱みたいな建て物じゃと言うでないか
ようく 障りなくいてくれた
苦労ばかりかけてきたお母さんに
またこのような心配させて申し訳もない
不孝者ととがめないでおくれ
今日の手紙にもこんなことを書いてあるが
幸助
それは初めのうちはそうと思っただ
五年前に年寄りの母親をひとりのこして
ポーイと江戸さ行ったきり
金を送るでなし一本のたよりも呉れず
そのあげくに牢やへたたき込まれたことがわかった時にゃ
不孝も不孝
牢やへたたきこまれると言うは
何ということだと思い
うらんだり 泣いたりしただ
在所の者も白い眼で見るし
村さ はなれて他国へ夜逃げでもしようかと考えただ
本当にそう思っただ
お前はズッと東京でその
労働組合というところに
いたんだか
お前はその労働組合で
何千人何万人の働いても働いても貧乏している