Classici giapponesi con furigana
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Leggi 比島投降記 (ひとうとうこうき) di 石川 欣一 (いしかわきんいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.333 caratteri · 134 schermate
だとかいってよろこんでいた。
Cレーションは、八人前四十八個の缶詰が、一つの箱に収めてある。この箱には、内側に銀紙をはった大型の封筒が八つ入っていて、その各々にシガレット九本、マッチ、浄水薬、便所の紙、チューインガム一個が入れてある。つまり缶詰六個とこの封筒一個で、一人一日分の給与を構成する。例のマラリアに関する注意は、封筒にもマッチにも印刷してある。便所の紙も、缶の外側も、ついでだからいうが、タオルも下着類も、全部緑の勝ったカーキー色をしていて、こまかい所にまで注意が行き届いていることを思わせる。
我々はラロでテントの中にコットを置いた所に寝起きしたと書いたが、これは数日で中止になった。よそにいた在留邦人の婦女子が二十名来たので、その人達のためにテントを譲り、我々は一般捕虜と同じ場所へ移った。トタン屋根は穴だらけなので、雨が降ると滝のように水が落ちる場所が二、三あり、また一時に何百人も入って来ると、いくら詰めても竹を張った床には並びきれないで、コンクリートの上にじかに寝なくてはならぬ人達が出来た。雨でも降るとみじめなことになるのだが、病人や我々以外は、どんどん移動して行くので、長期にわたって水びたしになる人はいなかった。