Classici giapponesi con furigana
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Leggi 比島投降記 (ひとうとうこうき) di 石川 欣一 (いしかわきんいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.333 caratteri · 134 schermate
バナナにもパパヤにも果実がついたままである。
ある場所でトラック隊が停止した。前のトラックから米兵が連絡に来て「このさきの集落で昨日、比島人がトラックに石を投げ、日本のプリゾナーが数人怪我をした。同じことが再び起ってはならぬと指揮官はいっている。注意しろよ」と運転手と警乗兵に話した。こいつはひどいことだと僕は頸を縮めた。果してそこから百メートルばかり先の、家が五、六軒固まった所へさしかかると「バカヤロー、ドロボー」と待ってました! とばかりの声が飛んで来た。英語の出来るらしいのは「ジャパン・ノー・モール」といい、のぞき上げた二階では、醜い女が醜い顔を引きつらせて、右手で自分の首を斬る真似をしながら「何とかしてパタイ」と叫んでいる。お前等は首を斬られて死ぬんだといってるんだろう。バラバラと石や土塊が投げられ、警乗兵は銃を構えた。
この時ばかりでなく、米国兵は実によく我々を守ってくれた。米国兵だけではない、比島兵も――比島兵が警乗したことは、僕はたった一度、ゴンサカという所へ行った時しか経験していないが――忠実に職務を遂行した。
既にプリゾナーとなり、保護に身をゆだねた者は、どこまでも保護するという態度は、喧嘩相手が「参った」