Classici giapponesi con furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Leggi 江戸前の釣り (えどまえのつり) di 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 106.910 caratteri · 214 schermate
二俣尾でおりて駅長さんに釣り場の様子を聞きながら、囮アユを売っているところなどを尋ねると、囮なら私の家にありますという。ぼくの鳩に目をつけて、わたしも伝書鳩が好きだが、何度飼っても逃げられてしまうともいった。見てやると、鳩舎はあるが設備が悪い。ぼくが持って行った夫婦ひとつがいを差しあげて、いろいろの注意をしてあげた。
教わった釣り場で友を引いていると、その駅長さんも、のこのこ河原におりてきて釣り始めた。そこへ駅員が駆けてきて、
「列車がはいりますからきてください」
駅長さん、あわてて釣り竿をその場へ置くと、いちもくさんに駆け出して行った。
帰りがけ、駅に寄ると、駅長室にきて話をしていきなさいという。話し込んでいると電話がかかっていた。聞くともなしにきいていると、仕事の話ではない。隣の駅長と、「きょうきた魚屋からおまえもイワシを買ったか。十円でいくつあった。そうか、おれのところのほうが少なかった」
とやっている。
実にのんきなもので、駅員といっても若い通いの人が一人いるきり。あとは全部、駅長夫妻がやっていた。今は定年になって、列車の心配もなくアユを釣っていることだろう。