Classici giapponesi con furigana
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ぬまふじん
沼夫人
泉 鏡花
Leggi 沼夫人 (ぬまふじん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.541 caratteri · 78 schermate
――小松原さん、この梅雨あけにも田圃へ水が出ましてね、先刻おっしゃいました、踏切の前の橋も落ちたんですよ。蒼沼が溢れたんですって、田圃の用水は、皆そこから来るんだって申します……
その近処の病家へ行きました時に、其家の作男が、沼を通りがかりに見て来たって、話したもんですから、夫が貴下、好事にその男を連れて帰りがけに、廻道をして、内の車夫に手伝わして、拾って来たんですわ。
御骨は、沼の縁に柔な泥の中にありましたって、どこも不足しないで、手足も頭も繋って、膝を屈めるようにしていたんだそうです。」
「妄誕臆説!」
と称えて、肩を一つ団扇で敲く。
「臆説って、貴下がお話しなすった癖に。そうしてこう骨になってから、全体具っているのは、何でも非常な別嬪に違いない。何骨とか言って、仏家では菩薩の化身とさえしてある。……第一膝を折った身躾の可い処を見ろッて、さんざん効能を言ったではありませんか。」
と、もう小児も寝たので、掻巻からするりと出て褄を合わせる。
医師喟然として、
「宜しく頼む。あとは君にまかせるから、二人して、あの骨をその人だとでも何とでも御意なさい、こちらへ来て講中にならんか。