Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぬまふじん

沼夫人

泉 鏡花

Leggi 沼夫人 (ぬまふじん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.541 caratteri · 78 schermate

Aozora Bunko

腑効なさもそのドン詰に……

しゃ! 要こそあれ。

今も不思議に片手に持った、鞘を棄てて、提げて衝と出たが、屹と見上げて、

「おのれ!」

と横薙、刃が抜けると、そのもの、長髪をざっと捌く。驚破天窓から押潰すよと、思うに肖ず、二丈ばかりの仙人先生、ぐしゃと挫げて、ぴしゃりとのめずる。

これにぞ、気を得て、返す刀、列位の黒道人に切附けると、がさりと葉尖から崩れて来て、蚊帳を畳んだように落ちる。同時に前へ壁を築いて、すっくと立つ青仙人を、腰車に斬って落す。拝打、輪切、袈裟掛、はて、我ながら、気が冴え、手が冴え、白刃とともに、抜けつ潜りつ、刎越え、飛び交い、八面に渡って、薙立て薙立て、切伏せると、ばさばさと倒れるごとに、およそ一幅の黒い影が、山の腹へひらひらと映って、煙が分れたように消える、とそこだけ、はっと月が射して、芭蕉のあとを、明るくなる。

果は丘のごとく、葉を累ねた芭蕉の上に、全身緑の露を浴び、白刃に青き雫を流して、逆手に支いてほっと息する。

褄取りながら、そこへ来て、その人が肩を並べた。

白刃を落して、その時腕をさすって憩う、小松原の手を取って、

「ああ、嬉しい。