Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ほうねんぎょうでん
法然行伝
中里 介山
Leggi 法然行伝 (ほうねんぎょうでん) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.110 caratteri · 131 schermate
ひさしの得業と称ばれていたが、これが勢至丸の母の弟であるから、勢至丸には叔父さんに当る。父の遺言もあることであるし、勢至丸はこの叔父さんの処へ行った。学問の性質がよくて、流るる水よりも速やかに、一を聞いて十を悟り、聞くところのこと忘れるということがない。
叔父の観覚は勢至丸の器量を見て如何にもただ人ではないと思ったから徒らに辺鄙の塵に埋めて置くには忍びない、早く当時学問の権威比叡山に送って本格の修業をさせなければならぬと心仕度をしていた。勢至丸はこの趣きを聞いて、はや故郷に留まる心はなく早く都へ上りたいと憧れている。叔父の観覚はその心を喜んでこの子を連れて母の処に行って、このことを物語ると母は流石に人情として、とみに返事も出来ないでいると勢至丸が云う。
「受け難き人身を受けて、会い難き仏教に会う。眼の前の無常を見て夢の中の栄耀を厭わねばなりません。とりわけて亡き父上の御遺言が耳の底に止まって心のうちに忘れられません。早く都の叡山に登って本当の仏法修業をいたしたいものでござります。母上がこうしておいでの程は御孝養を致さねばなりませぬが、有為を厭い、無為に入るのが真実の報恩であるとの教文もござります。